「Reactを学んで、Webページをコンポーネントで考えることができるようになった!」
「でも、このままではWebアプリケーションとして公開するのは難しいって聞いたけど、どうすればいいんだろう?」
ReactはUI構築に特化したライブラリであり、より本格的なWebアプリケーション開発には、サーバーサイドの機能やパフォーマンス改善、SEO対策など、さまざまな課題が伴います。こうした課題を解決するために登場したのが、「Next.js」というフレームワークです。
Next.jsは、Reactの学習を終えた人が次に学ぶべき技術として、いま最も注目を集めています。この記事では、Next.jsの基本的な概念や特徴を初心者向けに分かりやすく解説し、あなたが次のステップに進むための道筋を示します。
Next.jsとは? Reactの「足りない部分」を補うフレームワーク
Next.jsは、Vercel社が開発したReactベースのフレームワークです 。フレームワークとは、開発をより効率的に、そして安全に進めるための「枠組み」や「土台」のことです。
React単体では、ページごとにURLを設定する「ルーティング」や、検索エンジンに優しいHTMLを生成する「サーバーサイドレンダリング」といった機能は、別途自分で設定しなければなりません。しかし、Next.jsを使えば、これらの機能が最初から備わっています 。
Next.jsの主な特徴は以下の通り。
- ファイルベースルーティング:
pagesディレクトリ内にファイルを追加するだけで、自動的にURLが生成されます 。 - サーバーサイドレンダリング(SSR): ユーザーからのリクエストごとに、サーバー側でHTMLを生成します。これにより、Webサイトの初期表示が高速になり、SEO対策にも効果的です 。
- 静的サイト生成(SSG): ビルド時にHTMLを事前に生成しておくことで、サーバーへの負荷を減らし、高速なページ配信が可能になります 。
- APIルート: Next.jsのプロジェクト内で、バックエンド的な処理を行うAPIを簡単に構築できます 。
Next.jsは、WebサイトのパフォーマンスやSEOが重要な場面で特に強力な力を発揮します 。
SSRとSSGの違いを理解しよう
Next.jsを学ぶ上で、SSRとSSGの違いを理解することは非常に重要です 。
- SSR (Server Side Rendering): ページにアクセスするたびに、サーバーがHTMLを生成します。常に最新の情報を表示する必要があるページ(ユーザーごとのダッシュボードなど)に適しています
- SSG (Static Site Generation): ビルド時(開発者がコードを完成させたとき)にHTMLを生成し、それをCDN(コンテンツ配信ネットワーク)にキャッシュします。情報が頻繁に更新されないブログ記事やコーポレートサイトなどに向いています
Next.jsを使えば、これらのレンダリング手法をページの用途に合わせて簡単に使い分けられるのが大きなメリットです。
Reactの学習がNext.jsの土台になる
「Next.jsは難しそう…」と感じたかもしれませんが、心配はいりません。Next.jsはあくまでReactの機能を拡張するフレームワークであり、その土台にはReactの知識が不可欠です。
Reactの基本(コンポーネント、props、stateなど)をしっかり理解していれば、Next.jsの学習もスムーズに進みます。逆に言えば、Reactを学ぶことは、Next.jsを含めたモダンなWeb開発の第一歩なのです。
CodeNestは、Next.js特有の実行環境はまだないものの、Reactの基本的なコードをブラウザ上で練習するには最適な環境です 。Reactの基本を固めておくことで、Next.jsの学習をよりスムーズに進めることができます。
まとめ:Next.jsでWeb開発を次のステージへ
Next.jsは、Reactの可能性を最大限に引き出し、開発の効率化、SEO対策、パフォーマンス改善を強力にサポートするフレームワークです。
Next.jsを学ぶことで、あなたはWebサイトの見た目を整えるだけでなく、Web開発の全体像を深く理解し、より高速で、より多くの人に届くWebアプリケーションを構築できるようになります。
まずは、Reactの知識を固め、Next.jsが解決する課題やその仕組みをイメージできるようになりましょう。
